「ジャスミン革命」を成功に導いたソーシャルメディア
民衆によるデモと政府の衝突が発生していた、北アフリカ・チュニジアの政変は、ベンアリ前大統領が国外に逃亡し、民衆の勝利で幕を閉じた。カンヌーシ首相は1月17日にも、野党勢力を巻き込んだ暫定政権を発足させる意向だ。
失業や貧困、政府の腐敗に対する民衆の抗議デモに端を発する、今回のチュニジア政変を、この国の国花にちなみ「ジャスミン革命」と呼んでいる。この「ジャスミン革命」を成功に導いた背景には、ツイッターやフェイスブックといった、ソーシャルメディアの影響が強いとみられている。
※画像は
チュニリクス(Tunileaks)「チュニリクス(Tunileaks)」と政府の戦い
チュニジアの若者たちは、都市部に集中し、携帯電話や、フェイスブック、ツイッターといった、ソーシャルメディアをコミュニケーションに積極的に用いている。携帯電話の使用に制限がなく、人口の3分の1以上が定期的なインターネットユーザーで、さらに、その半分近くがフェイスブックに加入している。
「ジャスミン革命」の過程で、チュニジアのネチズンを中心に、「チュニリクス(Tunileaks)」というサイトを立ち上げ、秘密警察がはYouTubeまで遮断する激しい検閲の中、ウィキリークスが暴露した、ベンアリ前大統領らの不正を訴え続けた。
「ジャスミン革命」は「アラブ国家初の民主革命」として、チュニジア周辺諸国のブロガーや市民記者らに評価されている。今回のチュニジア政変で、インターネットおよびソーシャルメディアが政治に与える影響に、世界的な関心が高まっていと言えるだろう。
asahi.com「チュニジア暫定新政権、17日にも発足 野党勢力も参加」
http://www.asahi.com/international/update/0117/TKY201101170065.html東亜日報「[オピニオン]ジャスミン革命と李(すもも)革命 」
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2011011881508
チュニリクス(Tunileaks)(英語)
https://tunileaks.appspot.com/