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2024年11月22日(金)
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それでもコンプガチャはなくならない!? 消費者庁「注意喚起」の真意

それでもコンプガチャはなくならない!? 消費者庁「注意喚起」の真意

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中止要請の予定はない
SNSゲームに付随するレアアイテム入手法、「コンプリートガチャ」について8日、消費者庁の松原仁消費者担当大臣がコンプガチャに景品表示法違反の恐れがあるため注意喚起を行う、との考えを明らかにした。
コンプガチャ
中止要請のうわさでストップ安
コンプリートガチャは、特定のアイテムをそろえるとレアアイテムが入手できるというもの。

このコンプリートガチャについて、景品表示法で禁じられている「カード合わせ」に当たるとして、消費者庁が中止を要請する、とのニュースをマスコミ各社がいっせいに報じた。

名指しされたグリー社、ディーエヌエー社の株価は7日、ストップ安となった。

数十万円つぎ込むケースも
コンプリートガチャによる「被害」は近年大きな問題となっている。レアアイテムを入手するためには、ひたすら「ガチャ」をくり返すしかないが、これには多額の費用がかかる。

子どもが数十万円単位のお金をゲームにつぎ込んでしまった、などの相談が消費者庁に寄せられている。

こういった報告を受けて、消費者庁で規制を「検討」していることが4月の記者会見で発表された。

松原大臣の注意喚起発言はそれを一歩進めたもので、グリーの田中社長は「真摯に受けとめる」とコメントした。

敵は海千山千のパチンコ業界
実はこういった規制には、裏がある。SNSゲームは不況下の日本で唯一右肩上がりの成長を見せる産業だが、利害が衝突するパチンコ業界からは敵視されている。

同様のギャンブル性を持つ娯楽であるため、「食い合い」になる部分が大きいためだ。

パチンコ業界大物が「ガチャ」について違法性を指摘している、とのうわさは数か月前からしばしばささやかれている。

中小企業意識が抜けないSNS大手
こういった状況に追い込まれたのは、グリー、ディーエヌエーなどのSNS大手から「中小企業意識」が抜けないためだ。

ギャンブルの老舗であるパチンコ業界は、警察の退職者を多数受け入れるなど、政・官に対する積極的なサービスを長く展開してきた。

現金がやりとりされる明らかなギャンブルでありながら、「景品交換」という見え見えのギミック1つを盾に規制を逃れてこられたのは、ひとえに警察官の「天下り先」を提供してきたためである。

ライブドア元社長、堀江貴文氏の逮捕と同時期に同様の違法行為をより大規模に行っていたSMBC日興証券は業務改善命令ですんだ。政界・官界と深いつながりを育んできたことが、窮地でセイフティネットとしてはたらいたのだ。

ありていに言えば「癒着」だが、収益の大きな大企業に対して、規模にみあった「おつき合い」を期待するのは、我が国の政界・官界にとって常識である。

今回、消費者庁からの通達ではなく大臣のコメントとして現れた「注意喚起」には、こういった「常識」に注意を払うように、という意味が強い。

SNS大手が大企業として、担当大臣、消費者庁、ギャンブルを取り締まる警察庁などとの「おつき合い」を深める方向に舵を切れば、コンプガチャには生き残る余地がある。


外部リンク

◆GREE
http://gree.jp/

◆ディーエヌエー
http://www.dena.jp/
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