個人情報保護の動き
プライバシー保護に関するEU(欧州連合)の諮問機関は今週、加盟各国政府に対し、携帯端末の位置情報を最も保護されるべき個人情報として扱うよう要望を提出するという。『ニューヨーク・タイムズ』紙が伝えている。
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EU内数か国が現在、スマートフォンを通じた位置情報収集に関してアップル社などに対する調査を実施しているものの、同機関による声明に法的拘束力はない。これまでも改善を求めてきていたが、企業側は実質、課題を放置してきていたようだ。
iPhoneの位置情報保存に端を発し……
アップル社が、iPhoneを通じて位置情報を収集保存していたことが専門家の指摘によって先月発覚して以来、ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、アイルランドは、それぞれ各国において法に抵触しているかどうか調査するとしていた。
EUの個人情報保護に関する法律は、携帯電話が普及し始めたころに制定され、1995年に改訂されたのを最後に、その後は手付かずとなっている。EU司法委員のビビアン・レディングは、現在のモバイルインターネットの環境に合わせ、保護法の近代化に取り組んでいる。アップル社だけでなく、ハッカー攻撃による大規模な顧客情報漏えいを起こしてしまったソニーに対しても、非難の矛先を向けている。
The New York Times