発見者は9歳!
9歳の南アフリカの少年が、科学者の父親とともに外出し、人類の家系図に新たに加わるかもしれない新種の化石を発見しました。
発見された骨は、成人女性と10代の男性のもので、178万年前から195万年前に、南アフリカ、ヨハネスブルク近郊の洞くつの深い縦穴に落ちて亡くなったと見られています。
この骨の持ち主が生きていた頃、アフリカには、4種以上のヒト科が存在しており、既にヒト科の進化は始まっていました。この骨は進化の末の死を意味しているのかもしれません。あるいは、始まりを意味するヒントにもなり得ます。
2つの新しい骨
マシュー・バーナー君は、2008年3月に初めてこの骨を発見しました。マラパの洞くつを探検する遠足に、ウィットウォーターズランド大学に所属する、古人類学者の父親、リー・バーナー博士とともに参加していた時のことです。
彼の父親は、その発見以来、60人の科学者を率いて、新種と見られているこの骨の研究と種の特定に取り組んできました。この種に付けられた名前は、「アウストラロピテクス・セディバ」です。地元の言語、セソト語で、「水源」を意味します。
「マシューはその場から、1分半かそこいらで走ってきて、『パパ、化石を見つけたよ!』と言ったんです。」
と、バーナー氏は話します。
「彼が見つけたものは、ヒト科の動物の鎖骨でした。彼は本当に、最初の発掘を成し遂げたんです。」
公開後様々な波紋を呼ぶ
130個の骨は集められ、国際連合の世界遺産「人類のゆりかご」で行われた報道記者会見で、8日、公にされました。「人類のゆりかご」はヨハネスブルグ近郊の洞くつ一帯を含む場所で、発見された具体的な場所は学術誌サイエンスに掲載される研究論文で明らかにされるそうです。
研究チームは現在発掘作業を進めており、同種と見られる骨をほかにも、最低でも2人分見つけています。しかし、この分は今回の研究対象に含まれていないようです。
「私はバーナー博士が金脈を掘り当てたのだと考えています。」
と話すのは、古人類学者のイアン・タッターザール氏。彼は、ニューヨークのアメリカ自然史博物館で、学芸員として働いています。ただし、今回の研究には参加していません。
典型的な特徴を持つため、無骨で、小さな脳を持つヒト科の祖先の骨は、部分的に集められ公にされました。分類されたのは、アウストラロピテクスとして一般にも知られている種で、加えて、現代のホモ属に通じる、進化した特徴も見られると言うことです。
この骨の登場によって、また、科学者たちはヒトの進化の歴史を見直さなくてはいけなくなるかもしれません。
アフリカ、アジア、それに中東で最近見つかった化石は、それまでの進化の過程を塗り替えてきました。かつて進化は一種ずつ順番に形を変えて進んできたと考えられてきましたが、現在では、複数の種が同時に存在する複雑な過程が濃厚となっています。
今までのところ、例えば、現代人の近縁種であり、一番近い祖先といえるネアンデルタール人は、結局子孫を残さず絶滅したなど、幾つかのヒントが残されています。更にネアンデルタール人と我々の直接の祖先は、同時に存在したと知られています。

New Face in Human Family Tree
http://online.wsj.com/article/SB10001424052702304830104575171692309050062.html?mod=WSJ_World_MIDDLENews