家系図を手にとる被災者
キャサリン・ラバットさんは、母親が家系図を一緒に作ろうと誘ってきても、無視を決め込んでいました。
「母は私と一緒にやりたがっていた。でも私はやらなかった。」
キャサリンさんは57歳。ハリケーン・カトリーナの被害にあった時、彼女はアラバマ州バーミンガムへと避難しました。
「でもバーミンガムへと移った時、仕事以外に、何かやることが必要だった。」
カトリーナの被害にあってから、彼女は母親の意志を引き継ぐことを決めます。
一方で、カトリーナのあと、家系図作りをやめてしまった人もいます。
「精神的に、違う状態に追い込まれるのよ。資料を持っていても、興味がわかなかった。」
ロリータさんは、テキサスへと避難するとき、自分が研究していた資料のほとんどを持ち出すことに成功しています。ロリータさんは、ルイジアナ・クレオール研究組合の組合長だった人物です。しかし、その後研究を止めてしまいました。キャサリンさんのように、再び家系図に関する研究を再開したのは、最近のことです。
カトリーナの影響
カトリーナは、出生記録や婚姻記録などの歴史的、あるいは系譜学に関する資料も根こそぎ奪いとっていきました。しかし、カトリーナ被害から、今年で5年。カトリーナが残した爪痕は、人々に地元地域に対する興味を引き起こしています。
被害の中心地となったニューオリンズで歴史を研究している専門家は、「カトリーナ以来、人々は様々な面で、町に興味を持つようになった」と語り、その現象は、被災前とは明らかに違うと言います。
人々は被害に遭った当時諦めていた研究を再び再開し始めました。あるいは単純に今まで興味を持つことのできなかったことを知ろうと行動をとり始めます。
ある人は親や、かつての自分が研究していた資料を再発見し、ある人は被害にあった資料を修復し、より多くの人と共有できるようにと公開します。インターネットの存在は、それをさらに加速させました。
この現象に関して、別の専門家は、「人々は自分が立ち去らざるを得なかった地点の隙間を埋めて元に戻ろうとしているのではないか」と仮説を立てます。
キャサリンさんもこの意見に同意しています。家系図や歴史は、「母にとっても大切なことで、町にとっても大切なことだ」と、彼女の興味を引き出した事象を振り返りながら語ります。過去を拾い集めることは、これから生きることにも繋がるのでしょう。
Family tree research sprouting again after Katrina