正社員の方が「婚活」に積極的
パートや派遣などの非正社員より、生活が安定した正社員の方が積極的に「婚活」をしていることが、
東大社会科学研究所の調査であぶり出されました。当然と言えば当然ですが、婚活への力の入れ方は、本人の意欲だけでなく、働き方にも左右されているのがこの調査結果からうかがい知れます。
調査は、「働き方とライフスタイルの変化」をテーマに、全国の22歳から42歳までの男女約3600人を対象に昨年1~3月に実施されました。
正社員の五割以上が男女とも「婚活」活動を!
このうち、未婚で交際相手がいない勤労者(自営業や自由業をのぞく)約800人の結婚に関する意識の調査結果から、正社員の男性の53%、女性の51%が、友人や知人に交際相手の紹介を依頼したり、合コンに参加したりするなどの婚活をしていることが判明。
その一方で、非正社員では男性の32%、女性の44%しか婚活に取り組んでいなかった、というよりも取り組めなかった模様です。
日本人の意識はいまだに昭和?
調査メンバーの一人で同研究所准教授の村上あかねさんによると「特に収入が安定していない非正社員の男性は、日本人の性的な役割分業意識に縛られ、婚活をためらうのでは」と分析しています。つまり、男女ともにいまだに「昭和型の結婚」、即ち「男は外で仕事、女は専業主婦」という意識が今も変わらず日本には残っている事を表わしていると思われます。
また、デートやお見合いパーティーなど、「婚活」するには何かと出費がかさむため、収入が多い正社員の方が活発に活動しやすいと、当然の事がこの調査から推測できます。
最早、正社員、非正社員を問わず、先が読めない混迷の時代に突入している事をまともに受け止めて、今後の生活を考えることが男女ともに求められているのかもしれません。