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2025年09月16日(火)
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理研・慶大ら、Stat5阻害剤投与で重症ぜんそくを改善

理研・慶大ら、Stat5阻害剤投与で重症ぜんそくを改善

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ステロイド抵抗性の獲得メカニズムを解明
慶應義塾大学と独立行政法人理化学研究所、東海大学、独立行政法人科学技術振興機構JSTさきがけらの研究グループは、マウスを使って重症ぜんそくで抗炎症薬剤ステロイドが効かなくなるメカニズムを解明、さらに転写因子Stat5を阻害することでステロイド抵抗性が消失し、重症ぜんそくを改善できたと、10月25日発表した。
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(画像はプレスリリースより)

5〜10%にステロイド抵抗性
ぜんそくの治療は、多くの場合、低用量から中用量のステロイド吸入によって炎症を抑え、症状をコントロールしている。しかし5〜10%の患者にステロイド抵抗性が現れ、高用量の吸入を必要とする重症ぜんそくとなり、死に至るケースもある。

NH細胞と炎症の関係
理研統合生命医科学研究センター免疫細胞システム研究グループの子安重夫グループディレクターらは、インターロイキン(IL)-33の刺激で炎症を引き起こすタンパク質を放出して免疫系を活性化させる新しい免疫細胞「ナチュラルヘルパー細胞(NH細胞)」を2010年発見している。ぜんそくでは、IL-33の刺激を受けたNH細胞による免疫系の活性化で、気道の炎症が悪化する。ステロイドはこのNH細胞の細胞死を誘導して炎症を抑制するが、抵抗性の獲得メカニズムは解明されていなかった。

TSLPとIL-33がNH細胞に作用して抵抗性獲得
研究グループは、ぜんそくモデルマウスを用いて、気道でつくられるタンパク質「Thymic stromal lymphoprotein(TSLP)」が、ステロイド抵抗性に関与していることを発見。TSLPがIL-33とともにNH細胞に作用すると、NH細胞がステロイド抵抗性を獲得することがわかった。

Stat5剤ピモジドに効果
さらにTSLPが転写因子Stat5を活性化し、NH細胞の細胞死を防いでいることもわかった。そこで、Stat5阻害剤ピモジドを重症ぜんそくマウスに投与したところ、肺のNH細胞が減少し、炎症がステロイドで押さえることができた。このことから、ピモジドによりステロイド抵抗性が消失し、ステロイドによる治療効果を回復できることがわかった。

Stat5阻害剤ピモジドは、抗精神病薬として開発されたブチロフェン系の既存の薬剤である。今後ヒトでの重症ぜんそくにおける効果や安全性を検証し、近い将来、臨床応用することが期待できる。(長澤 直)


外部リンク

慶應義塾大学 プレスリリース
http://www.keio.ac.jp/

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