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2024年11月23日(土)
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省エネ性能を2倍以上にする有機EL技術を開発--新日石と東工大

省エネ性能を2倍以上にする有機EL技術を開発--新日石と東工大

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有機EL素子の取り出し効率を2倍以上に
東京工業大学新日本石油は、共同で省エネ性能を2倍以上にする有機EL技術を開発したと発表した。
ディスプレーや照明の長寿命化・省エネに効果がある。

産学連携
有機ELの新技術は、一部の小型薄型テレビや携帯画面にすでに用いられているが、外部への取り出し効率が低いという問題があり、大型照明やディスプレーへの応用が課題とされていた。

素子内での発光効率は100%達成されているが、界面(発光素子部とガラス基板界面、およびガラス基板と空気界面)での反射のために、外部への取り出し効率が低く抑えられ、素子発光分の約20%の光しか有効利用できていなかった問題である。

課題解決の手段は?
有機EL素子の性能向上のための共同研究を行っていた両者は、方向や波長に対する依存性がなく、2倍以上の外部取り出し効率を実現したもので、すでに作製法が知られているバックリング構造の作製を数回繰り返すことでランダム周期構造を作り、振幅を増加させて今回の結果を得たという。

ランダム周期構造を持つ表面は、熱収縮によるバックリング構造を用いて形成するもので、ガラス上に塗布した高分子にアルミニウムを蒸着し、100℃から室温まで温度を下げることにより、高分子とアルミの熱膨張係数の違いによって膜表面にバックリング構造を発生させたものをマスターモールドとし、インプリント法によってバックリング構造を持つ基板を用意し、この上に有機EL素子を形成したもの。

本研究の意義
今回、同大の竹添教授らが開発した有機ELの外部取り出し効率を2倍以上に向上させる技術は、あらゆる有機EL素子に応用できるという。

取り出し効率が向上したということは、同じ明るさの素子を低い電流で駆動できることを意味し、結果として電気回路への負担を軽くし、有機EL材料の寿命を向上させて、消費電力を抑えることができるという大きなメリットにつながるものだ。

これにより、次世代のフラットパネルディスプレー・壁面照明として期待されながら開発が遅れている有機ELの研究開発に大きな一石を投じるものと考えられ、社会的意義は大きいとしている。



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