鉄格子の向こうのプーチン首相
The Telegraph紙によると、13日、インターネット動画サイト「YouTube」上に、プーチン首相が法定で被告席に座っているようにみえる合成された動画が投稿され、ロシアで2万ヒットを突破した。
image by monkeyatlarge動画では、プーチン首相は大勢のカメラに囲まれ、ケージ様の被告席の中にいる。現在、脱税などの罪で服役中のユコス元社長、ミハイル・ホドルコフスキー(Mikhail Khodorkovsky)の裁判の映像が使用されている。
罪状は、横領、不正行為とテロ
元の映像は、ロシア国営テレビで放送されたもので、動画には、女性アナウンサーらしき声(ロシア語)が入っており、
…プーチン前首相の6件ほどの違法行為に対する判決で、罪状は、国有地の横領、財政上の不正行為についてなどであった。また今回の裁判のメインである、国民を脅かすテロ行為の計画を援助していた罪状の判決は、明日下ることになっている…
と、現実のニュース番組さながらで、よくできた合成映像である。
ベースになっているのは、2006年に亡命先の英国ロンドンにて、放射能物質で毒殺されたロシア連邦保安局(FSB)元情報局員アレクサンドル・リトビネンコ(Alexander Litvinenko)氏の著作である。
リトビネンコ氏は、著作「Blowing Up Russia: Terror from Within」の中で、1999年にモスクワなどで発生した連続爆弾テロは、プーチン首相指揮のもとFSBが実行したと主張した。
英国警察当局は、主犯と思われる旧ソ連国家保安委員会(KGB) の元職員アンドレイ・ルゴボイ(en:Andrey Lugovoy)の引渡しをロシア政府に要求するが、ロシア政府は現在も拒否の姿勢を崩していない。
・The Telegraph・アレクサンドル・リトビネンコ