ギリシャへの対策に対する不満を受けて
「すべての国家権力は国民から発せられる」と、ドイツ基本法で言われている。そこで、ドイツキリスト教社会同盟(CSU)のホルスト・ゼーホーファー党首は、独誌「ヴェルト・アム・ゾンターク(Welt am Sonntag)」に、
「債務国への保証金に対し、ある一定の規模から国民の意見を聞くべきだ。」
と語り、ユーロ救済を国民投票によって決めることを要求した。独シュピーゲル誌オンライン版が12日、報じた。
ドイツ国内で、ギリシャへのドイツ政府の政策に対し不満が増加している。ドイツ政権の政治家の間では、これまでのギリシャの改革政策に疑念が出ている。国民投票は、ドイツにとって非常に不利な条件である。だが、ゼーホーファー氏は、国民は困難な問題を票決するのに十分賢明である、と考えている。
ゼーホーファー氏は、
「財政支援によるドイツの負担がこれ以上増加しないようにしなければならない。ユーロ支援のためにドイツの総負債が、2100億ユーロ(約21兆4910億円)をこえてはいけない。これが、限界だ。」
と、シュピーゲル誌に語った。
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Horst Seehofer/Michael Panseギリシャ国会で緊縮策が承認されるか?
12日の日曜日、ギリシャ国会においてパパデモス首相が提案した財政緊縮策について票決される。この票決結果が、欧州連合(EU)からの第2次支援金1300億ユーロ(約13兆3040億円)を受け取れるか依存している。15日、ブルッセルにて追加支援の決定が下される。
この財政緊縮策には、最低賃金を22%引き下げ、国家公務員を今年度に15,000人、2015年までに15万人減らす内容が盛り込まれている。ギリシャは、この追加支援1300億ユーロがないと、3月20日までに国家破産してしまう。
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/ausland/0,1518,814756,00.html