ヨーロッパ風建築のイングリッシュタウン
このテーマタウンは、北京から車で約1時間、万里の長城のすぐ側に建設予定で、現在はあわせて6.5キロの汚染された川が流れる約400ヘクタール(東京ディズニーリゾート4個分)の農地である。
万里の長城(Image:ssr.ist4u)ミーユン県(密雲県)高官、ワン・ハイチェンは、
ヨーローッパ風建築のイングリッシュタウン建設を計画中である。町は16ブロックに分かれ、城も建設予定である。また、この町に入るには海外に行く時のように、パスポートにスタンプを押さなくてはならないだろう。
と言った。
またワン氏は、この開発により建設予定地周辺が、洗練されたエコツーリストの新しい旅の目的地となり、それにあわせて、外国に憧れる中国の中流階級を集めたいと考えている。その背景には、ミーユン県では建築部門と産業部門がスランプに陥っており、その2部門にテコ入れしたいとという思いがある。
上海のThames Town(テムズタウン)
上海近郊の揚子江岸にあるテムズタウンは、2006年に高らかなファンファーレと共にオープンした。しかし、現在は模造のレンガの建物やパブ、フィッシュアンドチップスの店などが並ぶ町もほとんど人気がなく、ゴーストタウン化している。今この町を利用しているのは、ウェディングドレスを着た新婦とタキシード姿の新郎で、中国人新婚カップルは結婚記念写真を撮影しているのである。
Thames Town(Image:eiro)このテムズタウンも中国の中流階級を狙って建設されたが、建設から5年経った今、当初の思惑は外れたようである。
富裕層と貧困層の経済格差の拡大が進んでいる中国。所得の格差は23倍ともそれ以上だとも言われている。社会主義国にはあってはならない経済格差。このまま放置すれば、国民の不満が高まり、共産党政権の基盤を揺るがすことになるだろう。
中国にイングリッシュマーケットタウン建設・The Telegragh(イギリス)