現在の村の様子
今月11日に暴動が起こって以来、広東省・烏坎村(ウカン)では、当局による包囲が続いている。そして、日に日に包囲している警官の数は膨らんでいる。村には約2万人の村民がおり、共産党員、警察関係者は村外に追放された。
村のほとんどの商店は閉まっているが、小学校と中学校では通常通り授業が行われている。役所には人影がなく、ドアや門は開いたままで放置されており、警察署では中で火が燃えている様子がチラチラ見える。関係者たちが急いで逃げ出した様がうかがえる。
揺れる中国
ここ数年、各地で抗議運動が高まりつつある中国。慌てた共産党指導者が村民側に話し合いを申し入れたが、村民はこれを拒否した。
村の代表の一人、リン・ズルアンは、こう語った。
地方政府の地位の高い指導者が話し合いのために私を呼び出した。彼らは、私が村から出ないだろうから、ここまで来ると言った。しかし、私は私たちの要求(死亡した代表者の遺体の返還、現在も拘留中の4人の村民の釈放、村の土地の返還)が通らない限り、話し合いはないと言った。
政府側は烏坎村に関する情報が漏れないように務めたが失敗。18日には同じ広東省の広州で、烏坎村の抗議運動を支援する小規模なデモも行われた。烏坎村支援の空気は中国全土に広がっているようである。
世界中が注目しているため、下手に手を出せない中国政府。この漁村から新しい中国の兆しが見え始めているのか...。
反政府の中国村民話し合いを拒否(The Telegragh/イギリス)