オバマ大統領の欧州諸国への助言に意見
ドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相は、ユーロ危機へのドイツの政策に対するオバマ米大統領の批判に反論した。ショイブレ財務相は、24日、ドイツ国営テレビ局ZDFで
「オバマ氏は、米国の財政赤字を削減することに取り組むべきだ。米財政赤字の方がユーロ圏のよりもはるかに大きい。」
と、語った。フォークス誌オンライン版が25日、報じた。
メキシコのロスカボスで開催されていた20か国・地域(G20)首脳会議でも、オバマ大統領は、
欧州が検討している改革は、ユーロ圏の債務危機をただちに解決することにはつながらない
と発言。
オバマ大統領は、最近、欧州に助言や忠告を繰り返している。その背景には、ヨーロッパの問題がますます世界経済に影響を与え、金融市場を不安定にしていることが挙げられる。
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European University Institute欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定の採択
ドイツ連邦議会は、29日に欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定に関する採択を行う。そこで、政府は、欧州安定メカニズム(ESM)批准に向けた採決で3分の2の賛成を得ることを要望。
これは、憲法上のリスクを回避する特別な予防策で、新財政協定の批准には3分の2の過半数が必要と定められているが、欧州安定メカニズム(ESM)には必要ない。
新財政協定にはすでに25か国が署名。メルケル首相が中心となって同協定を推進してきたため、独議会が承認しなかった場合、ドイツの威信に傷がつくことになる。
欧州安定メカニズム(ESM)は、財政危機に陥ったユーロ圏を支援することを目的として、2013年7月1日に発足予定。ESMは、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を引き継ぐ形となる。
独議会での採決はこの2日前に行われ、また、28日と29日には欧州連合(EU)首脳会議が行われる。
フォークス誌(Focus Online)
http://www.focus.de/finanzen/news/772244.htmlフォークス誌(Focus Online)
http://www.focus.de/politik/schlagzeilen/nid_106183.html