ラガードIMF専務理事の痛い指摘
国際通貨基金(IMF)のクリスティン・ラガード専務理事は、イギリスのガーディアン紙のインタビューで、ギリシャ国民は、自国のために責任を負い、税金を納めることを要求した。シュピーゲル誌オンライン版が8日、報じた。
ギリシャの政党の代表者たちはその発言に対し、不快感を示し、ラガード氏が謝罪するまで、公的な圧力を掛けることを表明。ところが、ギリシャ国税査察局(SDOE)のニコス・レカス長官が、ラガード氏に同意したのである。
レカス局長は、独ヴェルト誌に
「ギリシャでの脱税は、国民総生産の12~15%に達する。これは、年間400億から450億ユーロにあたる。われわれが、この半分でも徴収することができれば、ギリシャの問題は解決するだろう。」
と、語った。
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Adam Tinworth6月17日の国民議会選挙
ギリシャの経済は5年連続して景気後退している。欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)からの数10億の融資の条件は、抜本的な緊縮財政プログラムの実施である。だが、緊縮政策がこのまま続けられるかどうかは、不明である。
6月17日にギリシャで新たに国民議会選挙が実施される。反緊縮派の政党が勝利する可能性も除外されていない状況である。ギリシャ国民自ら、危機を乗り越えようとする姿勢を見せてほしいものだ。
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/wirtschaft/soziales/