極右・国民戦線のルペン氏の躍進
フランス大統領選挙の第1回投票で極右・国民戦線のマリーヌ・ルペン氏が躍進したことは、他の欧州連合(EU)諸国にとって気がかりなことである。アンゲラ・メルケル独首相は、この結果を
「不安にさせること」
だと語った。
ルクセンブルクのジャン・アッセルボルン副首相・外相は、
「極右・国民戦線の高い人気には、現職のサルコジ大統領に共同責任がある。」
と、述べた。ヴェルト誌オンライン版が23日、報じた。
ドイツのギド・ヴェスターヴェレ外相は、民主主義の2人、サルコジ、オランド両氏が決選投票で戦うことに安ど感を示した。
第1回投票ではオランド氏が得票率28.6%で首位に立ち、サルコジ大統領は27.1%。ルペン氏は17.9%で3位につけ、極右候補としては過去最大の票を獲得した。
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RemiJDN欧州各外相の意見
オーストリアのミヒャエル・シュピンデレガー外相は、ルクセンブルクで開かれた欧州連合(EU)外相会合において、
「われわれは、極右のルペン氏が多くの支持率を得たことについて、憂慮しなければならない。」
と、語った。
スウェーデンのカール・ビルト外相は、
「開かれた社会、開かれたヨーロッパに反対するこの雰囲気に不安を覚える。」
と、補足した。
ルペン氏の躍進は、フランスの問題だけでは終わらない。ユーロ危機を背景に他の国でも右翼ポピュリストと反ヨーロッパ主義の政党の台頭を導く可能性がある。ベルギー、デンマーク、フィンランド、オーストリア、オランダにも、これらの思想が強い政党が存在する。
ヴェルト誌(Welt Online)
http://www.welt.de/politik/ausland/article106217384/Merkel-nach-gutem-Ergebnis-fuer-Le-Pen-beunruhigt.html