キリスト教民主同盟の勝利
ドイツ西部のザールラント州で25日、州議会選挙が実施された。公式発表によると、キリスト教民主同盟(CDU)が35.2%を獲得。3年前の選挙では34.5%で0.7%増。社会民主党(SPD)は、30.6%だった。24.5%だった前回と比べ6.1%増。左翼党(die Linke)は、16.1%を獲得したものの、前回は21.3%で5.2%減少した。
緑の党(Die Grünen)は、5%で、ぎりぎり議席を獲得した。前回は5.9%で0.9%減。海賊党(Die Piraten)は、7.4%を獲得し、初めてザールラント議会に議席を得た。
今までCDUと緑の党とともに連立政権を形成していた自由民主党(FDP)は、予想通り1.2%しか得票率を得られず、議席獲得に必要な5%に届かなかった。前回の9.2%から8%の大幅な減少である。
80万人の有権者が51議席をめぐる州議会選に投票した。投票率は61.6%で、前回の67.6%より低かった。
〈ザールラント州議会の議席数〉
選挙プログラムを持たなくても、5%の壁を突破
海賊党は、突然5%の壁を乗り越えて、出てきた。ザールラントはベルリンに続き、海賊党が議席を得た2番目の州である。海賊党の必要性が呼び起こされたのだろうか。
ドイツ北部の州では、海賊党の概念はかなり定着してきている。だが、ザールラントでの勝利は、センセーションである。今後も海賊党は、どの州においても勝利を得るチャンスがあるかもしれない。
海賊党は、新しさによって勝利を得たともいえよう。海賊党は、基本要求であるネットワーク政策の他に、透明性とより多くの市民参加を求めた選挙プログラムを掲げていた。それ以外の特定のマニフェストはもっていなかった。
しかし、インターネット世代と政治に不満を持っている市民にとって十分だった。今のところ、これで通用している。
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/deutschland/0,1518,823610,00.htmlヴェルト誌(Welt Online)
http://www.welt.de/politik/wahl/saarland-wahl/article13945493/Piraten-erobern-nach-Berlin-nun-auch-den-Westen.html