新・母子手帳を全国34自治体が使用
博報堂生活総合研究所は、日本の子育てを取り巻く環境が急激に変化した結果、出産や子育てに様々な問題が出てきていることを受け、「母子手帳」を変える研究を続けている。こうした研究の結果、新しい母子手帳ができた。
博報堂生活総合研究所は、2010年から「日本の母子手帳を変えよう」プロジェクトを行っており、自社の開発した新・母子健康手帳を普及させる努力を行っている。
現在までに全国で34の自治体が博報堂生活総合研究所の新・母子健康手帳を使用するまでになった。2012年は厚生労働省の様式変更が行われる関係で10年ぶりの母子手帳改正が行われる。
この母子手帳改正を機に全国の自治体の母子手帳がどのように変わっていくのか楽しみだ。
新・母子健康手帳の主な特長
まず、「母子健康手帳」という言葉ではなく、通称「親子健康手帳」と呼ばれていることが大きな特長である。出産は女性がするとはいえ、立ち会う男性も増えているし、何よりも出産に至るまで、そしてその後の育児は男性も積極的に参加していくべきことだ。そういう意味で「母子」から「親子」へ変わったことは非常に大きな意味があるといえる。
次にこの親子健康手帳には子どもの医療歴・薬歴を成人まで残す機能がついていることが大きな特長である。今までの母子手帳は小さな頃の成長記録、予防接種記録しか掲載されていないが、この「健康カルテ機能」は子どもが大人に至るまでの記録を残すことができるため、思い出としても記録としても大切な1冊になる。
そして育児の喜びを増やし、不安を減らすという「癒し励まし機能」があることが大きな特長である。今までの母子手帳は子どもの成長記録でしかなかったが、それに周りの人の応援や励ましの言葉を書いてもらうことで、親にとっても子どもにとっても大切な1冊となる。
この他にも、難解な言葉を易しく説明してくれているコーナーや、お父さんの心得のコーナーなどもあり、親子で楽しめて思い出深い1冊になる工夫が満載だ。
博報堂生活総合研究所 「日本の母子手帳を変えよう」プロジェクト
http://www.hakuhodo.co.jp/pdf/2011/20111011.pdf