ガートナージャパン株式会社のリサーチ部門は、2011年7月、日本企業のグローバル・ソーシング利用についての調査を実施し、その結果を公表した。
調査結果によると、日本企業のうち、年商1,000億円以上の大企業における、2011年のアプリケーション開発のオフショアリング利用率は、19.1%で、2010年に比べ、3.9%上昇した。ちなみに、ピークは2007年で25%超となっている。
なお、日本企業全体では、2009年に10%近くまで伸びていたが、2010年・2011年と4%前後に低迷している。
ロケーション別(複数選択可)では、「中国」利用が、全体の88%と最も高く、次いで、「インド」が12%を占めている 。そのほか、ベトナムやフィリピンなどのロケーションを利用する企業もあるが、比率としては、それぞれ6%以下にとどまっている。
特に、中国国内では、これまで人気の「大連、北京、上海」に加え、「西安、済南、天津」などの地域を利用する傾向が強まっている。
グローバルソーシングとは、システムの開発や運用などの業務委託先について、世界中から最適な企業を選択してアウトソーシングすること。ITシステム開発においては、コストと同時に十分な技術力があることを考慮して、委託先が決定されることが多い。
なお、コスト削減を目的に、海外へシステム開発を委託することは、「オフショア開発」とも呼ばれている。
プログラムは、開発者が語る言葉と捉えれば、「C言語」や「Java言語」と呼ばれる理由もうなずける。それぞれの地域が育んできた言葉の文化をないがしろにせず、納得できる「語り方」として廃れなかったものがスタンダードなプログラム言語となっているのだろう。
ソーシャルメディアのグローバル化を目指す企業が考えるように、現地の文化を理解することから始めなければいけないこともある。コストを抑えることばかりに目をこらし、雇う側・雇われる側双方の納得すべき着地点を求めないままの日本企業の在り方は、改めて問われるべき命題なのかもしれない。
ガートナージャパン株式会社リリース