コーヒーは皮膚がんのリスクを低くするとの研究結果公表
米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)は15日、コーヒーには皮膚がんリスクを減少させる効果があるとする米ラトガース大学研究チームの実験結果を発表した。
カフェインはさまざまな「がん」を死滅させる効果が
この実験には遺伝子を改変してATRを抑制したマウスを使用。結果、カフェイン入りのコーヒーに飲むか、皮膚に塗るだけで、皮膚がんの中で比較的多い「非黒色腫皮膚がん」の発症を抑える可能性があるという結果がでたという。
これまでの研究で日ごろからコーヒーを飲む人は、乳がんや子宮がん、前立腺がんや大腸がんの発症率が低い傾向があることは分かっていたが、皮膚がんの予防効果が明らかにされたのは今回初めて。
がんだけではなく紫外線にも効果的
この結果を受けて研究者は、コーヒーに含まれるカフェインにはATRを抑制する力があるため、皮膚がん予防の一つとして考えられるとし、紫外線を吸収する「日焼け止め」としての用途も期待できるとしているようだ。
女性には朗報ともいえるこの成果。かといって、カフェインの摂り過ぎは別の病気リスクも抱えることもある。今後の研究に期待したい。
「Protection from UV-induced skin carcinogenesis by genetic inhibition of the ataxia telangiectasia and Rad3-related (ATR) kinase」(米科学アカデミー紀要 発表記事)
More Evidence that Caffeine Lowers Risk of Skin Cancer(米ラトガース大 ニュースリリースより)