動画サイトへ相次ぐ投稿
27日、
橋下徹前大阪府知事の率いる「大阪維新の会」が圧勝した
大阪ダブル選挙。インターネットやスマホの急激な普及で、
公職選挙法で想定していなかった事態
が出現しているという。22日、YOMIURI ONLINEが伝えた。
記事によれば、府知事選告示後、7人の候補者の政見放送がネットの動画サイトに投稿され、
「知事をやってほしい」
「説得力がある」
などの
書き込みが相次ぎ、中には
30万件に達するアクセスとなった候補者もいたという。
[image by
Rev Dan Catt]
実質、野放し「ネット選挙」
現行の
公職選挙法では、
・テレビの政見放送は1人5回
・告示後に配布できる「文書図画」はビラやはがき、マニフェスト(公約)に限る
と決められ、さらに、
ネットによる選挙運動は一切禁止
となっている。
しかし、有権者が動画サイトに動画をアップしてしまえば、閲覧は無制限、拡散もスピーディーで広範になる。実質的には、本人が
ネットで選挙運動していることと変わらなくなってしまうが、こうした状況に対しては、
府選管も「法律に照らせば違法」と認めつつも、「投稿者の特定は難しい」として野放し状態
だという。
遅れる政府の対応
実態の把握が難しく、情報が生き物のように一人歩きしがちな「
インターネット」という仮想空間で、いかに「
ネット選挙」をコントロールするのか、難しい課題が露呈した形だ。
記事は、
ネット選挙に精通する
松原聡・東洋大教授のコメントを紹介している。以下の通り。
「与野党ともネット選挙の解禁で一致しているのに、政局の混乱で法改正が見送られ、現実とのズレが鮮明になっている。(略)ルール作りを急いでほしい」
YOMIURI ONLINE
大阪ダブル選、「ネット選挙」野放し…公選法追いつかず