アイルランドでは国会議員の4分の3以上が次回総選挙の選挙活動でソーシャルメディアの利用を計画している。その中で圧倒的に人気のあるプラットフォームはフェイスブックである。
次回総選挙では大多数の議員がソーシャルメディアを利用
PR会社であるペンブローク・コミュニケーションズの新しい調査によると、77%の国会議員が次回の選挙戦でメッセージを伝えるのにウェブベースのツールを利用するつもりであると回答した。
電話とオンラインでの調査に回答した48人の国会議員のうち、96%はフェイスブックを利用すると回答し、65%はツイッターを利用すると回答した。ユーチューブやブログを利用すると回答したのは約半数であった。
この調査によると、2007年の総選挙でこれらのソーシャルネットワーキングツールを利用した議員は3分の1以下であった。
最近行われたイギリスの選挙でも、多くの候補者が有権者と意思疎通を図る目的でウェブツールを利用していた。
イギリスのネット選挙は過大評価?
しかしながら、ペンブローク社の社長であるマイケル・オキーフ氏は次のように話す。
「こういったツールは何らかの役割を果たすかもしれないが、イギリスの総選挙ではその重要性が過大評価されていて、実際には党首討論のテレビ放送などの方が有権者に与えた影響は大きかったと考えられる。」
アイルランドの政治家の中でも特に緑の党の議長であるダン・ボイル氏や国務大臣のキーラン・カフェ氏などは既に一般市民との双方向のやり取りにツイッターを利用している。
ボイル氏は2月にツイッター上でで当時の国防大臣であったウィリー・オディア氏の信任動議を党として指示すると提起した際にも議論を呼んだ。
オキーフ氏は次のように話す。
「政治家たちは、ソーシャルメディアプラットフォームが単に情報を発信するだけのものではないことを認識する必要があるだろう。」
政党によってソーシャルネットワーク利用の意欲に差異
この調査では、政党によって大きな差異がみられた。アイルランドで最大多数となっている共和党ではツイッターを利用すると回答したのはたった57%で、労働党の67%、統一アイルランド党の90%に比べると低い数字にとどまっていた。
ただ、議員たちはソーシャルメディアの重要性を認識してはいるものの、60%は実際の戸別訪問が選挙区住民とのコミュニケーションには最も重要だと考えている。
Most Irish politicians to use social media for campaigning
http://www.irishtimes.com/newspaper/finance/2010/0521/1224270806356.htmlPembroke Communications
http://www.pembrokecomms.ie/