超高速ブロードバンドへのアクセス環境を向上させることが欧州委員会のデジタル経済に向けた5年計画の骨子である。
全欧州市民が2013年までにブロードバンド接続を目指す
欧州委員会のデジタル議定書では全ての欧州市民が2013年までにブロードバンドに接続し、EUの人口の半数が2020年までに最大100Mbsの超高速ネットワークへ接続できるようになることを提言した。
委員会によると、欧州の人口の3分の1か、あるいは1億5,000万人がインターネットを利用したことがない。
その多くは高齢者かウェブにアクセスしたいと思わない、またはその必要性がない人であるが、欧州圏内では依然としてスキル不足の問題も解消されてない。結果として、欧州圏内で2015年までに700,000人が職を失う可能性があると警告している。
市場統合による競争力拡大を目指す
委員会によると、単一市場化への動きがeコマースの拡大を促進している側面もあり、アメリカに対する競争力を向上させるためEU全体のe関連サービスを創設する計画が公表されている。
デジタル議定書は同時にサイバー攻撃からの防御システムの構築についての提言も含んでおり、加盟国に2020年までに研究開発への投資を110億ユーロ(約1.3兆円)まで倍増させることを強く促している。
実現に向けての具体化的なステップは曖昧?
委員会では、ヨーロッパの情報通信関連法を11月に徹底的に調査することが合意されたが、インターネットベースのサービスへのアクセスを向上させるために高い目的を設定しているにもかかわらず、デジタル議定書が今後どのように実行に移されるかについての詳細はほとんど決まっていない。
イギリスは、超高速ブロードバンドネットワークの導入推進を計画していたが、前政権の固定電話回線に対する月50ペンスの税金の導入計画が選挙前に撤回されて以降、保留の状態になっている。
EU plans to widen access to the internet
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/industry_sectors/technology/article7131179.ece