ホワイトハウスのインターンに選ばれること
クリスタル・ファーガソンはベンチに座って泣いていました。ファーガソンは20歳、ジョン・ジェイ・カレッジで犯罪心理学を学ぶ傍ら女子バスケットチームに所属しています。
試合は30対104のボロ負けで、誰しもファーガソンが泣いているのは、試合に負けたからだと考えていました。
「だけど私は幸せだったのよ」
ファーガソンは当時の状況を振り返ります。
「幸せ以外、感じるものはなかったわ。」
ファーガソンはこの試合のユニフォームに袖を通すほんの少し前に、募集枠わずか100人のインターンシップに合格したと知らされていました。それは紛れも無く、あのホワイトハウスでのインターンシップでした。
インターンシップ初日
ブルックリンと東ニューヨークから来ているインターンは、ホワイトハウスの通信関係を担当する事務所で働くことになります。オバマ大統領へ送られた手紙や文書の返答がきちんと行われているかを確認する仕事です。
「今日オフィスに座って、私はここよって独り言を言っちゃった」
と、初日を終えたファーガソンが話します。
「信じられない!」
彼女のインターンシップには、家族も大満足です。
なぜ彼女が選ばれたのか
ファーガソンは、大学でのバスケットボールチーム以外にも、東ニューヨークのセブンスデー・アドベンチスト教会での活動や、マンハッタンのオールスターズ・プロジェクトという非営利組織で修めたプログラムなどで評価されています。
オールスターズ・プロジェクトは、たくさんの変化をもたらしてくれたとファーガソンは語ります。オールスターズ・プロジェクトが提供しているプログラムで2年間学んだ背景があったからこそ、ホワイトハウスのインターンシップに応募するだけの大胆さを発揮できたというのです。
このプログラムを通じて、ファーガソンはニューヨークで活躍するビジネスリーダーたちに会い、自分の目標に向かって突き進むように励まされてきました。
インターンシップの告知
彼女がこのインターンシップに気付いたのは、ニューヨーク市長ブルームバーグ氏の選挙活動に参加していた時でした。Facebookに掲載されていた募集告知を目にし、必要なのは小論文2つと、3通の推薦状ということ、そして期限が目の前に迫っていることを知ります。
しかし、オンラインでの申し込み期限なら11月までと猶予があることを知った彼女はすぐに準備にとりかかりました。
自分を信じて
ファーガソンはクラウン・ハイツの公立学校へ通い、セブンスデー・アドベンチストが運営する高校へと進学します。高校へは毎朝6時に起きて通っていたそうです。
2007年に高校を卒業した後、現在も在籍しているジョン・ジェイ・カレッジへ入学します。法を学びたい彼女と、娘と一緒に暮らしたい彼女の母にとって、ジョン・ジェイ・カレッジは一番良い選択肢でした。大学の1年目は嵐のようで、ファーガソンの成績は平均で3.0だったと言います。
今回のインターンシップを行うことで、彼女は大学3年目の春期の授業を保留しなければいけなくなりました。しかし、このインターンシップには代え難いと考えています。
道は拓けていたんだと確信していると彼女は語ります。
「インターンシップの申し込みには気後れしていたの。だって合格するなんて思ってもいなかったから。このことで自分をあまり疑ってはいけないってわかったわ。」
Brooklyn student will intern in the White House Office of Presidential Correspondence