すでに三つの自治体で実施中
イギリス国内の小学生達に、栄養たっぷりの給食がタダで食べられるチャンスが訪れそうだ。イギリスの子ども省(子ども・学校および家庭省)は、健康的な給食の無料支給を試験的に実施するモデル校を増大するため、その資金の入札に地方自治体の関係者を招待した模様。
無料給食の試験的実施は現在三つの自治体で行われている。まだ昨年9月に始まったばかりだが、すでに肯定的な反応が寄せられているという。2010年に新たにモデル校を増大すれば、より多くの家計が潤い、無料給食には子どもの健康面および教育面にプラスの影響がある、という具体的根拠も政府に提示できることになる。
2009年の予算案で政府は、無料給食の試験的実施がうまくいけば、モデル校を「各地方で少なくとも一つの市町村内に存在するすべての小学校」に増大する、という方針を見せていた。つまり、2010年9月からは国内で少なくとも9箇所以上の自治体で実施される、ということだ。
関係者も肯定的「子どもに健康は不可欠」
子ども省の担当大臣、エド・ボールズ氏はこう語る。
「子どもが子どもらしく過ごし、立派な大人に成長するためには、健康は必要不可欠です。幼い頃から昼食に栄養ある食事を口にしていれば、健康的習慣としての食事が身につきます。
モデル校増大に伴って3500万ポンド(約49億円)の追加投資を行えば、9月からは何千人もの子ども達とその保護者がそのありがたみを感じることができるでしょう。
すでに実施している三つの自治体で無料給食という試みを成功に導いてくださったすべての関係者に、我々は感謝の言葉を申し上げたい。健康的な無料給食が子どもにプラスの影響を与えることがわかり、他の自治体にも参画するチャンスを与えられるようになったことを光栄に思います。」
また給食評議委員会のロブ・リーズ氏はこう語っている。
「すべての地方で無料給食が実施されて、一人でも多くの子ども達が健康的な給食の恩恵を受けられるのは喜ばしいことです。栄養たっぷりのおいしい給食というものは、健康面、精神面、そして行動面での子どもの成長においてとても大切な要素なんです。多くの自治体で主要な検討課題となっている貧困問題への対処にもなる。新しいモデル校での無料給食も早く始まってほしいですね。」
子ども省はすべての自治体に、2月17日までに参加の意思表明を行い、3月12日までに入札を行うよう求めている。
(編集部 小川優子)
Thousands more to benefit from free school meals