海外のインターンシップ事情
日本は海外ほどインターンシップが一般的ではないため、少し勝手が違うかもしれませんが、海外では就職難を乗り越える手段としてインターンシップが注目を浴びています。
通常インターンシップといえば学生が就職活動に先駆けて就労経験を得るために行うものですが、世界的に深刻な不景気に見舞われている中、インターンシップの需要は確実に職を失った社会人の間でも伸びてきています。
就職活動がうまくいかなかったり、自分の履歴書になにか不足していると感じたら、社会人向けのインターンシップが何か解決策をもたらしてくれるかもしれません。
アメリカの雇用状況
ほんの10年ほど前まで、アメリカでは求職者は引く手数多で、雇用側は求人募集が少ないと悩んでいたものです。そして空いた求人枠を埋めるため、多少の能力不足には目をつぶるということが多々ありました。
一方、現在アメリカの入職率はわずか3.2%。求職者は6人に1人の狭き門を潜るべく、求人の募集が開始されると同時に宛ら群がるように応募するのです。雇用者は豪華な晩餐会のテーブルから、好きな料理を選ぶような気分でしょう。かつての甘さはもう許されません。それどころか、履歴書の僅かな欠点でさえ、面接に辿りつけるか辿りつけないかの決定的な差を生み出します。
インターンシップは打開策になるか?
どうやってこの就職難を乗り越えるべきなのかという問いは、「かつての就職難で、先人がどうやって切り抜けていたか?」「若い頃どうやって手の届かない憧れの仕事に近づこうとしていたか?」という問いの答えに通じます。
そこで注目を浴びるのが、インターンシップです。インターンシップは実践的な仕事のスキルが手に入る上に、希望の分野の職歴も手に入ります。経験者と名乗れることは、競争の激しい求人を乗り切るための基本とも言えるでしょう。
インターンシップの難点は、ほとんどが無償であるということです。インターンシップに就いている間、経済的に自分を支えることが難しくなります。しかし、インターンシップで得られる経験のほとんどは、価値がつけられないほど尊いものです。
インターンシップは最低3ヶ月、可能であれば6ヶ月が理想であると言います。インターンシップで得られるものは、何もスキルや職歴だけではありません。最も大事なもの、それは人脈です。適切なインターンシップ先で結果を残すことで、インターンシップを終えたあと、そこや関連企業で正社員として働くことも夢ではありません。
実際に社会人向けのインターンシップを探してみる
雇用側は、学生向けのインターンシップですでにたくさんの法規制を抱えているので、社会人向けのインターンシップはなかなか探しにくいようです。社会人でもインターンシップで歓迎される企業は、主に新規事業を始めた小さな会社などに多いようです。
しかし、職歴からある程度の経歴をもつ人物は、野心的になる必要があるとも言います。通常学生は複数のインターンシップに応募します。少なくとも10程度は平均的だそうです。しかし、社会人のインターンシップで同じ結果を出すには2倍は必要だろうと専門家は言うのです。
また、社会人であれば、海外でのインターンシップも視野に入れるべきだと言います。海外での経験は、より実践的で、視野も広くなり、行動力もつくため、企業が求める人材としての能力を高めることができます。もし海外に出ることが難しければ、積極的に企業の人事部にインターンとして雇ってもらえないか交渉すると良いでしょう。
社会人インターンシップの良い例
リー・シェイファーさんは32歳です。今までフリーのライターとして生計を立てていたのですが、マーケティングの仕事に転職しようと決意しました。学校へ通い直すかどうか考えていたそうですが、結局彼女は週10時間のインターンシップを選びました。
学校かインターンシップか、というこの転職の際の彼女の決断に対して、専門家は「時間も費用も節約できる良い判断」だったと高く評価しています。インターンシップは学校より実践的で、将来のキャリアに直接的に繋がり、収入はなくても、学費がかかることもないとのことです。
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