11月の大統領選を意識しての演説
オバマ米大統領は、24日、米上下両院合同会議において一般教書演説を行った。大統領にとって今回の演説は、大きな意味をもっていた。11月の大統領選で再選を目指す大統領は、可能な限り多くの有権者を結集する必要があるのである。
演説のなかで大統領は、経済再生や米国の価値観の復活、裕福層に公正な税負担を求め、中間層を支援する考えを示した。
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art_es_annaポピュリズム的なアイディアに基づく政治的プログラム
大統領は、政治的プログラムを具体的に示した。
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女性と男性に同等の仕事には同等な報酬を。(拍手喝さい)
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研究費用のアップ(拍手喝さい)
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米国湾岸に新たな油田・ガス田を開拓し、代替エネルギーの促進を。(嵐のような拍手喝さい)
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アメリカの崩壊しつつあるインフラを整備:道路と橋の修理、時代遅れの電気網を取りかえ、高速ブロードバンドインターネットの供給。(拍手喝さい)
これらの考えはポピュリズム的なアイディアで、一般には受けがいいが、議会においては、部分的にかなりの反対にあうだろう。おそらく、彼はいかにタフであるかを実証するために、今年に限って何か新しい事を提示したのかもしれない。
その他の施政方針
大統領は、「公正なアメリカの価値観への回帰と責任の共有」を求めた。簡単にいうならば、
「お金をたくさん持っている人は、国庫にたくさん支払うべきだ。ミリオネアは少なくとも30%の税率を払うべきである。」
と、裕福層の税負担の拡大を求めた。これは、同時に2090万ドル(約16億3300万円)の収入がありながら、13.9%の税金しか払っていなかった共和党の候補者ロムニー氏にも向けたものである。
外交政策に関しては、2度とアメリカに対する攻撃基地にならないように、アフガニスタンとの永続的なパートナーシップを構築する姿勢を示した。イランに関しては、あらゆる選択肢をもって、イランの核を阻止するためにつくすことを明確にした。
フォークス誌(Focus Online)
http://www.focus.de/politik/ausland/usa/tid-24870/praesidenten-auftritt-im-us-kongress-obama-attackiert-republikaner-wegen-totalblockade_aid_706505.htmlウォール・ストリート・ジャーナル日本版 オバマ米大統領の2012年一般教書演説原稿(英文)
http://jp.wsj.com/US/Politics/node_380666