焦点は欧州債務危機について
アンゲラ・メルケル独首相は、12月31日に公開された新年の演説の中で、債務危機に直面した欧州の人々の結束を呼び掛け、
「懸命の努力にもかかわらず、私たちの大陸の平和的な統一は、歴史的な贈り物であることを忘れてはいけない。」
と、語った。
欧州の統一は、半世紀以上も、平和、自由、正義、人権と民主主義をもたらした。しかし、これらの価値は十分な高さではなかった。
「特に今、十分ではなかった。欧州は数十年来で最も厳しい試練にあり、多くの人々がわれわれの通貨ユーロの安全性について心配している。」
と、メルケル首相は述べた。
欧州の状況とは反対に、ドイツ国内では、確信がある。
「過去20年間で、これほど失業者が少なかったことはない。2012年が疑いもなく2011年よりも困難な場合でも、ドイツはうまくやっていける。これは、すべて国民の勤勉さとたゆまない努力のおかげである。」
Image:
Michael Panse欧州諸国の協力が成功のカギ
今年は、欧州単一通貨ユーロが現金通貨として流通を開始してから10周年記念の年である。メルケル首相は、統一通貨ユーロを称賛し、今後、ユーロをより強固にするためにあらゆる手を尽くすことを約束した。
「欧州が過去の過ちから教訓を引き出すことにより、成功の可能性が出てくる。一つは、われわれが、今まで以上、より協力し合うことによって、はじめて共通の通貨が本当の成功を収めることができる。」
「危機を克服する道のりは長く、挫折を伴うだろう。しかし、その行く先ではより強くなった欧州が生まれるはずだ。」
欧州は、危機のなかで一緒に成長していくだろう。
《アンゲラ・メルケル独首相の新年の演説》
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/deutschland/0,1518,806526,00.html