環境省と文部科学省の予算案
2011年12月24日、2012年度の政府予算案が閣議決定された。2011年3月11日に東日本大震災が発生したことに伴い、例年とはまったく異なる予算案となった。
その特徴的なものが環境省に対する予算である。例年の5倍近くの予算が計上されており、大台の1兆円を突破した。重い責任を感じる声、まったく予想外の金額に驚く声、1円も無駄にしないという声などが挙がっている。
環境省の予算がこれだけ増えた一方で、文部科学省の原子力関係予算は2000億円から309億円と大幅カットとなった。
<blue環境省の予算アップの背景></blue>環境省の予算がここまで増えたのは、東日本大震災に関わるがれきの処理などを行うための復興特別会計として8258億円が計上されたこと、環境省の外局として2012年4月発足する原子力安全庁(仮称)の予算、504億円が加わったことがある。
今回の予算案で問題視されていることもある。それは除染の際に出る汚染物質を保管するための中間貯蔵施設の調査費などは20億円しか計上されていないことである。つまり今回の予算案に中間貯蔵施設の建設費は含まれておらず、除染費用の全体像がわからない状況である。
省庁の額にこだわるよりも、どうすれば復興支援が一番スムーズに行うことができるのか、という視点で考えて欲しいものだ。被災地の一刻も早い復興を心より願ってやまない。
環境省
http://www.env.go.jp/