クルス欧州委員の決断
2007年に書いた博士論文に他人の文章を多数引用していながら、引用の脚注に明記していなかったため非難を浴び、博士号の称号を返却した。という経緯をもつ元ドイツ国防相カール=テオドア・ツー・グッテンベルク。
その元国防相が、インターネットの自由を担当する欧州委員会の新しい顧問に任命された。12日、ネリー・クルス競争政策担当委員がブリュッセルで伝えた。クルス委員は、この人選に
「私は、才能のある人を探していた。聖人君子は必要ない。」
と、語った。
国防相と連邦議会議員を辞職した後、グッテンベルク氏はアメリカの保守系シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)で従事している。今回が、9か月前の辞職から、はじめてのヨーロッパでの政治的登場である。
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World Economic Forum政治的カムバックを意味するのか?
この仕事がグッテンベルク氏にとって、何を意味しているのかが、世間の関心を集めている。彼は、これに対し、
「この仕事は政治的カムバックではない。この先何か月かは、カムバックすることはないだろう。」
と、述べた。
シュピーゲル誌ユーザーの意見
「この仕事を受けたグッテンベルクは、ユーモアを強要している。」
「グッテンベルクはこの領域の経験がなく、もっと他に的確な仕事があるのではないか?」
「クルス委員は、機知に富んでいる。」
「こんなことで楽しむのはやめてほしい。ブリュッセルが焼き捨てられた政治家の最終収容所と思わせないでほしい。」
と、ほとんどのユーザーが、この人事に面白いと思いながらも、賛成できない様子がうかがえた。
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/ausland/0,1518,803162,00.htmlhttp://forum.spiegel.de/f22/neuer-job-als-internet-berater-eu-kommission-adelt-guttenberg-49827.htmlシュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/news2/aktuell/guttenberg-zu-berater-der-eu-kommission-ernannt-1761764.html