初期対応の費用をカバー
企業や公官庁がサイバー攻撃にさらされる事件が増加している。そんな中、AIU保険会社は不正アクセスなどのサイバー攻撃を受けた際、初期対応に要する費用をカバーする保険商品「サイバー攻撃対応費用特約」の販売を開始した。
個人情報漏洩保険と組み合わせて
これまでサイバー攻撃に対応する保険には、個人情報漏洩保険があった。サイバー攻撃を受けて個人情報が漏洩した際、危機管理費用や損害賠償費用などをカバーするものだ。
今回発売されるサイバー攻撃対応費用特約は、これに付随する特約。標的型メールや不正アクセス、Dos攻撃などを受けた際に、被害状況の把握や証拠保全、被害拡大防止、保全した証拠の調査などに要する費用を補償する。いわば火災保険における地震保険のようなものだ。
セキュリティ対策は一大ビジネスに
昨今、企業や官公庁を狙ったサイバー攻撃は巧妙化の一途をたどっている。アノニマスなどの国際的なハッカー集団はもちろん、昨年11月には、米政府が中国の国家機関によるサイバー攻撃を指摘した。
日本国内でも、三菱重工など軍需産業にも関係が深い企業などもサイバー攻撃の被害を受けている。
最近では、中小企業なども攻撃対象となっているが、専門家による対策には多額の費用がかかる。
サイバー攻撃対応費用特約は、初期対応に要する費用を補償することで、被害拡大を防ぐ効果が期待できる保険商品といえる。
◆AIU保険会社
http://www.aiu.co.jp/