トップは米国、2位は中国
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute;以降SIPRI)の発表によると、2011年の世界の軍事費は、過去10年間ほぼ横ばいで、前年比0.3%増の約1兆7400億ドル(約140兆円)だった。これは近年の成長率を下回っている。シュテルン誌オンライン版が17日、報じた。
世界の軍事費のトップは米国で、中国とロシアがそれに続く。しかし、巨額の財政赤字を抱える米国は大幅な国防予算の削減により、軍事費は減少。ヨーロッパ諸国も削減の方向に向かっている。一方で、中国とロシアは増加傾向にある。
軍事費の支出の評価には、軍隊への給与、軍事投入費、管理費、兵器輸入費、開発費が含まれている。
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Bundeswehr-Fotos Wir.Dienen.Deutschland.2大武器輸出国は米国とロシア
軍事費とは反対に、世界の武器貿易は伸び続けている。過去5年間で武器取引は2002から2006年までの5年間と比べ、世界中で24%増加した。SIPRIが3月19日、発表。
2大武器輸出国の米国(30%)とロシア(24%)を合わせて、世界の輸出量の半分以上を占めている。3位は9%でドイツ、4位は8%でフランス、5位は4%で英国。目立った動きは、中国が武器輸出国として台頭してきたことである。中国兵器の買い手は主にパキスタンである。
SIPRIによると、2007年から2011年までの世界最大武器輸入国は、10%でインドである。背景には、隣国パキスタンとの敵対関係や内部紛争、テロとの闘いが挙げられる。他の大きな武器輸入国は、韓国、パキスタン、中国、シンガポールである。
シュテルン誌(Stern Online)世界の軍事費に関する記事
http://www.stern.de/panorama/weltweite-militaerausgaben-china-und-russland-ruesten-auf-1814467.htmlシュテルン誌(Stern Online)武器貿易に関する記事
http://www.stern.de/politik/ausland/stockholmer-studie-weltweiter-waffenhandel-waechst-ungebremst-1801842.html