経済協力開発機構(OECD)の報告を受けて
アンゲラ・メルケル独首相は、5日に発表された経済協力開発機構(OECD)の「ドイツの企業の役員に占める女性の比率は、OECD加盟国平均の10%を大きく下回り4%」という報告を受けて、経営幹部に占める女性比率の引き上げを義務付ける法案を選挙戦のテーマにすることを検討。首相府の情報をもとに、シュピーゲル誌が11日、報じた。
女性比率のテーマは、2013年の連邦議会選挙におけるキリスト教民主同盟(CDU)の選挙プログラムになるだろう。女性同盟の代表マリア・ベーマーは、
「遅くとも選挙マニフェストに女性比率を定めるべきだ。」
と語った。
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World Economic Forum女性比率の法的義務付けについては賛否両論
連立政府のなかでも、女性比率について議論されている。労働・社会相のウルズラ・フォン・デア・ライエン(CDU)は、法的義務付けに賛成だが、家族・高齢者・女性・青少年相のクリスティーナ・シュレーダー(CDU)は、今のところ、反対の立場をとっている。
自由民主党(FDP)のトップは、原則として融通の利かない法律を拒否している。欧州司法委員のヴィヴィアンヌ・レーディングは、夏までにヨーロッパにおける役員クラスの女性比率に関する具体的な法案を提示する予定。
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schoschieドイツ省庁と首相府における女性比率
ザクセン新聞の情報によると、14のドイツ省庁と首相府における女性比率は約50%を占めている。一番女性比率が低い省庁は、国防省の11%。続いて外務省が16%、財務省が18%、交通・建設・都市開発省が23%である。
最も女性比率の高い省庁は、家族・高齢者・女性・青少年省の49%である。シュレーダー家族相は、
「もっと多くの女性が管理職につくには、おもに意志の問題でもある。」
と語った。フォン・デア・ライエン労働相は、反対に、
「女性と男性に平等なキャリアの機会を、上から要求する人事政策が重要である。」
と語った。
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/spiegel/vorab/0,1518,820524,00.htmlシュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/news2/aktuell/merkel-erwaegt-angeblich-wahlkampf-thema-frauenquote-1798483.html