事件の概要
8月17日、国土交通省航空局は、日本航空株式会社の運航乗務員について、不適切な行為があったことを発表した。
2009年に香港発成田国際空港行きの貨物便の機長が、副操縦士を機長席に座らせ、機長が持っていたデジタルカメラで副操縦士を撮影したという。この件について、機長および副操縦士の行為は運航規程や航空法に反するものとし、不適切ということで国土交通省航空局は行政処分を行うこととした。
2009年に行った行為が発覚したのは2011年6月のこと。他の操縦士から日本航空に連絡があったことで発覚した模様だ。機長は副操縦士を励ますつもりで「1枚」の写真撮影を行ったそうだが、この「1枚」により、両者ともに反省の日々を送ることになりそうだ。
飛行中の航空機内で機長席に座ることは憧れで、夢のような話であろう。しかし、今回はお客様の大切な財産を載せているわけだし、別の機会にはお客様の大切な命をお預かりしているわけだから、きちんとけじめをつけて欲しいものだ。
国土交通省航空局の処分
国土交通省航空局は、日本航空に対し、文書による厳重注意を行った。そして日本航空に対して必要な再発防止策を平成23年8月31日までに報告させることとした。
さらに国土交通省航空局は、当該機長および副操縦士に対して下記の行政処分を行った。
機長:航空業務停止45日間(行政処分)
副操縦士:航空業務停止20日間(行政処分)
当該機長および副操縦士は、日本航空から社内処分も受ける予定だ。職務意識の欠如がこのような問題を引き起こしているため、もっと緊張感をもって仕事に臨んでもらいたいものだ。
日本航空株式会社の運航乗務員の不適切な行為について
http://www.mlit.go.jp/common/000163566.pdf