BSIグループジャパン株式会社は、企業の内部監査員向けの検定制度『BSI内部監査員サーティフィケーションプログラム』を開始している。
同プログラムは、従来から同社が実施している内部監査員育成トレーニングの参加者からの要望に応えたもので、ライセンス試験を、「グレード1(オンサイト・レビュー評価)」、「グレード2(監査の技術評価)」、「グレード3(監査の知識評価)」の3段階に分けることで、取得したライセンスに基づく、内部監査員としての相対的な評価である「力量」を把握することが可能になる仕組みとなっている。
なお、「グレード1」試験のオンサイト・レビューとは、評価員が受験者の実際の監査現場を訪問し、「監査の実践的なスキル」を評価するというもの。
試験の合格者には、合格証書とライセンスカードが発行され、加えて、「合格者」のみアクセス可能な“メンバーポータルサイト”において、さらなるスキル向上に有効な情報が提供される。
ちなみに、BSI(British Standards Institution:英国規格協会)とは、1901年に英国で設立された世界で最も古い歴史を持つ国家規格協会のこと。ISO9001(品質マネジメントシステム)、ISO14001(環境マネジメントシステム)、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)を始めとするISO規格の原案に、同協会の規格が採用されている。なお、BSIグループジャパンは、BSIの日本法人のこと。
また、内部監査(ないぶかんさ、英:internal audit)とは、組織内の担当者が、「合法性」と「合理性」の観点から、「公正」かつ「独立」の立場で、組織の経営に関して、その活動の遂行状況を検討・評価し、これに基づいて意見を述べ、助言・勧告を行う監査業務、および特定の経営諸活動の支援を行う診断業務のこと。
経営の基盤を強化し、円滑に運用を進めるための資金集めには、不特定多数の投資家からの入り口となる株式上場は、必要不可欠の手段であろう。上場のためには、財務報告や法令順守といった「コンプライアンス(合法性)」が重要視される。震災後の原発事故対応に見られるように、東京電力を始めとする「一流企業」のありようが、いぶかしげなものとなっている。サラリーマン気質の経営トップが増えたためともいえるのだが、硬直化した大企業の背筋をのばさせる「内部監査」こそ、自由裁量で実施することが大切なのではないだろうか。
BSIグループジャパン株式会社リリース