パパンドレウ首相とパプリアス大統領が会談
2011年11月5日、財政危機に直面しており、財政支援策をめぐって内政が混乱しているギリシャにおいて、パパンドレウ首相とパプリアス大統領がアテネの大統領府で会談した。
欧州連合(EU)などから提案されたギリシャへの財政支援策を受け入れるか否かについて、国民投票を行うと表明したことで大問題が勃発したこともあり、パパンドレウ首相は暫定的な連立政権発足に向けて交渉を開始したとみられている。
パパンドレウ首相はできるだけ多くの野党との連立を望んでいるが、最大の野党である新民主主義党(ND)はすでに不参加を表明しているため、今後の動向が気になるところだ。
首相の進退は不明
パパンドレウ首相は、この会談に先立って行われた内閣信任投票の際、暫定的な連立政権を発足させて緊縮財政策について議会の承認を得て、自分は辞任する旨を示唆した。
この内閣信任投票の際、与党の議員でありながらパパンドレウ首相に反対している議員は、暫定的な連立政権の首相であってもパパンドレウ首相とならないことを条件に内閣信任とした。
つまり、ギリシャの議会内でパパンドレウ首相が信任されて政権崩壊を免れた背景には、パパンドレウ首相が自身の辞任を示唆したことがある。そのため、国内外でパパンドレウ首相の進退が注目されている。
しかし、パパンドレウ首相は、内閣信任後、まだ自身の進退について明言していないため、パパンドレウ首相の進退も暫定的な連立政権の発足の見込みもわからない。なお暫定的な連立政権における新首相候補にはベニゼロス財務相の名が挙がっている。
外務省:ギリシャ共和国
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/greece/