公約の減税10%を断念
2011年11月4日、愛知県の大村秀章知事は記者会見を開き、2011年2月に行われた愛知県知事選の際に県民税を10%減税するとしていた公約の実施を見送る旨を発表した。
県税10%減税は大村知事のマニフェストの一番最初に掲げられているほど重要視されていた政策である。河村たかし名古屋市長とともに減税を公約に掲げてきた大村知事は、当選直後にプロジェクトチームを発足させ、減税についての検討を進めてきた。しかしながら今回この目玉の公約が実施されないことを受け、少なからずショックを受けている人も多い。
そうとはいえ、大村知事も2012年度の実施を見送る決断をしただけで、任期中には実現したいとの意向を述べている。そのために、2012年度から法人県民税の10%減税分に当たるおよそ50億円を積み立てる基金を創設する計画だ。
減税を断念した背景
大村知事が今回県税10%減税を断念した背景には、2011年3月に発生した東日本大震災の影響や、前代未聞の円高などの影響により、景気先行きが不透明であることがある。
円高の影響などから2012年度は自動車産業などの税収の落ち込むと予想されている。愛知県は自動車産業が中心であるため、愛知県議会の最大会派である自民党をはじめ、様々な人から減税する状況ではないという声が上がっていた。
2012年度は愛知県民税10%減税を見送ったが、大村知事が今後どのような形で公約を実現していくのかを見守っていきたい。そのためにも早く国政の政局が安定し、景気回復の土台を作っていただきたい。
愛知県
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