トラック等の東北地方高速無料化を終了
国土交通省は、2011年6月20日から東北地方などの高速道路でトラックなど中型車以上を対象に行ってきた無料化を9月1日午前0時で終了した。
この東北地方高速無料化は、高速に乗るか降りるかのいずれかが無料化対象路線内であったら、高速料金が無料となる制度であった。しかし、遠方のインターチェンジから高速に乗り、この無料化となる区間内のインターチェンジで一般道に降り、再び高速に乗り直して高速料金を支払わないという不正を行うケースが目立っており、問題視されていた。
無料化を打ち切られた被災地の運送業者は、月に数百万円の経費が変わってくることに困惑している。しかしその一方で、1日あたりの高速道路の交通量が8割増になっていたことから発生していた渋滞が緩和されることへの期待の声もあがっている。
今後について
今回無料化が終了したのは、トラックなどの中型車以上の車についてであり、被災者を対象とした無料化は継続されている。しかし、この無料化制度の利用者が想定以上に多いことから、国土交通省は制度の見直しの検討を行っている。
被災者以外も含めた全車両について東北地方の高速無料化を行うためには、年間1,200億円程度の予算が必要とされている。予算不足が叫ばれている中、野田新政権がどのような判断をするのかが注目されている。
一刻も早く被災地が復興するためにどのような制度が必要で、その制度を悪用されないためにはどうしたらいいのかは非常に難しい問題だ。野田新政権が素晴らしい復興支援策を打ち出すことを期待したい。
東北地方の高速道路の無料開放について
http://www.mlit.go.jp/road/road_fr1_000057.html