深まる溝、無力感に包まれた安保理
朝鮮半島情勢について協議するため、19日に開かれた国連安全保障理事会の緊急会合は、北朝鮮非難を強固として反対する中国の態度によって事実上決裂した。
あくまでも、北朝鮮を非難すべきとする日米英仏と、非難に反対姿勢を見せる中国の溝は深く、今後、協議が続けられたとしても、声明がまとまる目処はたたず、安保理は無力感にさえ包まれていた。
ロシアが譲歩の姿勢を見せたが
今回の緊急会合はロシアが呼びかけたもので、同国は、北朝鮮を名指しで非難する表現を避けながらも、韓国・北朝鮮双方に抑制を呼びかける声明案を用意していた。ロシアの声明案は、断固てして、北朝鮮を刺激すべきでないと主張する中国には受け入れやすいものと見られていた。
しかし、英国が11月23日に起きた砲撃事件に始まる、北朝鮮の一連の行動を非難する声明案を提起し、日米英仏らは、あくまでも、北朝鮮を非難する内容を声明案に盛り込むべきと主張した。
日米英仏の主張に対し、ロシアが譲歩を示唆したものの、中国は最後まで北朝鮮の非難に反対したものとみられる。ロシアのチュルキン大使は
われわれにできることはやった
と、述べるも、無念さを隠せなかった。
国連安保理常任理事国である中国の影響力は多大で、同国が北朝鮮を擁護する姿勢を取り続ける限り、安保理はその行動を大きく制限される。
asahi.com「北朝鮮非難に中国が反対 安保理緊急会合、合意に至らず」
http://www.asahi.com/international/update/1220/TKY201012200102.html時事ドットコム「中国、また合意の「障壁」=朝鮮半島情勢で一致できず-安保理」
http://www.jiji.com/(トップページへのリンク)
朝鮮民主主義人民共和国政府公式サイト(英語)
http://www.korea-dpr.com/