都市部と地方のネット格差
現在、世界では20億人もの人々が日常的にインターネットを使用しているという。だが、アメリカでは、都市部に比べ地方でのブロードバンド普及率が10%も低い。デジタル先進国のアメリカであっても、28%がインターネットをまったく使わないと答えている。
2月17日に、ブロードバンド普及率の地域格差を示す地図データが公表された。ホワイトハウスが、地方を中心としたデジタル化促進を目指して720億ドルを計上。5年の歳月をかけて作成されたデータのひとつだ。
民主主義とインターネット
ブロードバンド普及はビジネスに関連して語られることが多いが、問題はそれ以上深刻だと、ネブラスカ州の農業NPO法人Center for rural affairsのBrian Depew代表は言う。
これは、地方社会が民主主義に参加するかしないかの問題だ。ブロードバンドがなければ、ひとつの国としての核を成すさまざまな部分から隔離されてしまう。
日常生活においても、交通の便が悪い地方に住むアメリカ人がブロードバンドで受ける恩恵は大きい。支払いを済ませたり、オンラインを通して医者の診察を受けることもできるほか、在宅で就業することも、学校に通うことも可能になる。
また、災害時などの緊急通報にもブロードバンドは有効であり、人命にもかかわってくるのだ。
アメリカの地方になかなか到来しないデジタル時代
アメリカのブロードバンド普及分布図