20年前の動きをなぞる
家系図の研究グループとデジタル技術に熱狂していた人々の間で、メールやデジタルカメラ、スキャナによって、家系図作りがどう変わるかという話題がのぼり始めたのは、1990年代初頭のことです。
デビッド・レンチャーさんは、この討論は続ける価値があると感じていました。現代でも復活するべきと考えているのです。最近、このような話題は、DNAやGPS、ソーシャルネットワーキングにまで及ぶようになりました。
末日聖徒イエス・キリスト教会が運営する家系図資料のウェブサイト、FamilySearchのおかげで、今週4日間に渡ってアメリカ、ソルトレイクシティで行われる国立系譜学会の年次会議でも、これ以外の技術もあわせて、家系図に関連する技術が注目を集めるようになるでしょう。
ソルトレイクシティの家系図一大イベント
FamilySearchは、この会議の無料展示ホールのスポンサーです。無料展示ホールでは、家系図調査に応用できる新技術や開発中の技術の紹介が行われます。この展示会の名前は「GenTech」で、家系図調査に関連する技術に、最初にスポットを当てた組織の名前から採用しました。
「私の望みは、この展示によって、系譜学者が欲している技術を描き出すこと。またそれによって、家系図と技術の進歩が続くことです。」
と、レンチャーさんは話します。
彼は今回の展示「GenTech」を、自動車の展示会の家系図技術版だと例えます。
「これらの技術は、まさに、家系図が向かおうとしているところに向かって発進し始めたところなんです。」
レンチャーさんは、FamilySearchの家系図部門でチーフを務めています。アメリカ国内には、ざっと見積もっただけでも2,300の家系図研究グループが存在します。そのほとんどが、民族や地方の専門性を持っています。GenTechはそれでも、系譜学者と技術を一緒にしようと試みました。
技術と家系図の融合
ことの始まりは20年前、テキサスの小さな研究グループからでした。GenTechは、参加者が技術や、将来家系図調査に変化をもたらすかも知れない流行の予測を紹介できる全米会議を主催し、活動を活発にしていきました。
これは、つまり、家系図技術の展示会のようなものだったのです。しかし、レンチャーさんによれば、だれも代表になりたがらなかったことから、運営委員同士が不和になり、会議は開催されなくなったそうです。
「ある種、悲劇でしたし、後味の悪い休止でした。」
と、レンチャーさんは話します。
後編へ続く…
FamilySearch(英語)
http://www.familysearch.org/原文: FamilySearch putting spotlight on technology(MormonTimes)
http://mormontimes.com/mormon_living/family_history/?id=14494