他を圧倒する存在感
4月に行われたテレビでの党首討論以降、英自由民主党のクレッグ党首が選挙戦において圧倒的な存在感を発揮しているが、そのことはやはりウェブ上での動きとしっかりと連動しているようだ。
Googleが発表した4月第三週検索統計では、与党労働党のブラウン党首が25%というマイナスの伸び率だったのに対して、保守党キャメロン党首が216%、そしてなんと自由民主党クレッグ党首は1011%の伸び率を示した。それまでの認知度が低かったということがあるにせよ、どれだけ多くの人がクレッグ党首のことを知りたかったかが伺える。
口コミの力
そしてSNSプラットフォームFacebook上では、12万人以上の人々が、「次期首相はクレッグ党首に」を掲げるグループのメンバーとなっている。このグループの創設者たちは、直接に自由民主党と繋がっているわけでもなく、資金援助を受けているわけでもなく、草の根運動であるということからも、余計にクレッグ党首のリーダーとしての資質が人々の“口コミの力”で伝わっていっていることが分かる。
同じくFacebookでの、イギリスで最も人気ある指導者においても、保守党のキャメロン党首を抜いてクレッグ党首が3万人のファンを擁している。この数字は、第1回テレビ党首討論後に倍増したという。
中身も充実
一般の人々だけではなく、ウェブサイトの格付けを行っているwebcredibleが発表したこの度の選挙運動中の各政党ホームページの使いやすさ評定においても、労働党には48%、保守党には67%、自由民主党には80%のスコアが付けられている。
ウェブ上で大切なのは遊び心
FacebookページやキャンペーンのクリエーターであるソーシャルメディアエージェンシーNudgeのToby Beresford氏によると、どの政党もオンライン上ではもう少し肩の力を抜くべきだそうだ。
先述のFacebook上の「次期首相はクレッグ党首に」グループにしても、そこまでフォーマルではないところが成功の秘訣であるよう。
「どの政党もやろうと思えばできていたはずです、気の利いたフレーズで、熱くなりすぎずに。遊び心があるところに人々は集まるんです。」
この度の選挙結果を受けて、クレッグ党首はオバマ大統領のような革新的なウェブ活用を総選挙の歴史に残す存在となるだろうか。
「次期首相はクレッグ党首に」グループのFacebook上ページ(英語)
http://www.facebook.com/group.php?gid=113749985304255クレッグ党首率いる自由民主党オフィシャルウェブサイト(英語)
http://www.libdems.org.uk/splash_2.aspxSKYNEWS 'Nick Clegg's Lib Dems Winning Web War'
http://news.sky.com/skynews/Home/Politics/Nick-Cleggs-Liberal-Democrats-Are-Winning-The-Election-Online/Article/201004315612235?lpos=Politics_First_Home_Article_Teaser_Region_6&lid=ARTICLE_15612235_Nick_Cleggs_Liberal_Democrats_Are_Winning_The_Election_Online