もしオリンピックでインターンになれたら…
2010年バンクーバー冬季オリンピックまで、あと1ヶ月を切りました。選手たちも続々と現地入りして最後の調整を開始しています。
4年に1度しかないオリンピックは、毎回世界中から注目を集め、話題をさらいます。東京オリンピックは残念ながら実現なりませんでしたが、自分の国で開催されなくても、オリンピックが人々を熱狂の渦に巻き込む一大イベントであることに違いありません。
もしそのイベントをテレビで観るだけでなく、直にその熱狂の渦の中心に身を置けるとしたらどうでしょうか?例えば、世界的に有名な選手に会うことができたり、そのイベントを通じて他では経験できない就労経験を得ることができたら…?
そんな素敵な体験を、特別な経歴や人脈がなくても、インターンシップなら実現できます。
バンクーバーでのインターンシップが決定した学生
アメリカ、フロリダ州のタンパ大学に通うアンドリュー・トペルさんも、この冬季オリンピックでインターンとして働くことが決定している学生のひとりです。現地では、選手村でガイドをしたり、ゲストをもてなしたり、関連イベントの手伝いなどをこなす予定です。
3回生のアンドリューさんにとって、インターンシップは初めてではありません。彼は、学生にインターンシップの機会を与えるサポートを行っている団体、ユニバーシティ・オブ・ドリームズに参加していて、自分だけでなく他の学生の支援も行っています。
タレントエージェントを目指しており、エンターテイメント業界のインターンシップも経験したことがありますが、オリンピックでのインターンシップは、これより遥かに胸躍る好機だと彼は語ります。
オリンピックのインターンシップを知ったきっかけ
アンドリューさんがオリンピックのインターンに興味を持ったのは、2002年に行われたソルトレイクシティの冬季オリンピックで、ルームメイトがインターンをしたという話を聞いてからです。
数日後、彼は親友と一緒にインターンシップ選考の面接会場へと向かいます。そしてすぐに合格の知らせを受け取ったのです。
楽しいことばかりでもない
オリンピックのインターンは、間違いなく刺激的な体験となるでしょう。しかし、一方で、きつい仕事になりそうだという見通しもはっきりしています。
「1週間休日なしで働かなくちゃいけないと言われたよ。交代制で日に最大12時間の勤務時間になるって言ってた。それに、基本的にその日何の仕事をするかは、前日の夜にならないとわからないんだ。」
そう話すアンドリューさんには、さらに対処しなければいけない問題が待ち構えています。全日制の大学に通う学生としての身分を維持するために、オリンピック期間中も大学の勉強を続けなくてはいけないのです。
学生のインターンシップにありがちな問題
アンドリューさんは、オリンピック期間中、バンクーバーに滞在するので、大学へは通えません。しかし、大学のケネディ教授率いる通信学科の協力を得て、期間中も学生の肩書きを維持できるようになったと言います。
「教授は、次の学期の学費支払いもまだなのに、先に授業スケジュールを組んでくれたんだ。前もってインターンシップに関して先生に相談できたし、オンラインで利用できる教材を活用し続けることになるんじゃないかな。」
そう語るアンドリューさんの瞳は、山積みの仕事を目の前にしても、待ち受けるインターンシップへの希望に生き生きと輝いています。
「このオリンピックでの経験は、僕のこれからの人生で忘れることのできない思い出のひとつになると本当に信じている」
アンドリューさんはインターンシップ終了後、大学へ戻り、残りの学期の授業をきちんと終了させる予定です。
オリンピックのインターンシップを望むなら
バンクーバーの冬季オリンピックのインターン募集は、残念ながら昨年ですでに打ち切られています。しかしこれ以降のオリンピックでも、インターンの募集は変わらず行われ続けるでしょう。
条件は応募する組織や希望の仕事などによって様々ですが、基本的に、最低でもTOEIC650程度のスコアが求められますが、できれば750以上ある方が好ましいとされます。安定した語学力があれば、有給のインターンシップに就くことも可能です。それ以外に、過去に犯罪歴がないこと、またそれを証明する書類なども必要です。
オリンピックのインターンシップ申し込みは、日本の留学サポートサービスを行っている企業や、旅行会社などでも受け付けていることがありますので、そちらを利用すると便利でしょう。
UT Student Receives Vancouver Internship