シリコンカーバイドの活用
9月9日、デルファイは、シリコンカーバイド(SiC)をデバイス技術に活用する目的として、半導体製品メーカーのクリーとパートナーシップ契約を締結したと発表した。
クリーは、シリコンカーバイドを用いた半導体製品を提供し、市場を牽引する。シリコンカーバイド(SiC半導体)は、シリコン(Si)と炭素(C)から成る化合物半導体材料であり、将来の電気自動車(EV)向け電子システムに活用することにより、速度や機能・性能は向上し、縮小化かつ軽量化する。
なお、当初、シリコンカーバイドMOSFET技術は、プレミアムグローバル自動車メーカー向けのデルファイ製800Vインバーターに使用されていた。生産は2022年に強化される見込みである。
電気自動車への移行を加速
クリーのMOSFET技術に基づくシリコンカーバイド、デルファイ製トランス・インバーター、DC/DCインバーター、チャージャーが融合することにより、ドライビングレンジ(給油1回あたりの走行可能距離)は拡大し、電気自動車の充電時間が短縮できる。また、軽量化・縮小化に伴い、スペース節約とコスト削減が実現する。
シリコンカーバイドは機能・性能を拡大させ、最大30%高める。それゆえ、シリコンカーバイドのパワーソリューション導入に伴い、自動車市場は急激に成長し、自動車業界は内燃機関から電気自動車への移行を加速させるという。
デルファイ最高経営責任者のリチャード・F・ダウチ(Richard F.Dauch)氏は、自動車メーカーに対して先駆的なソリューションを提供することに尽力しているが、クリーとの業務提携を通して、厳しくなる世界の排ガス規制と消費者ニーズを満たしたうえで顕著な利益を創出できると述べる。
(画像はプレスリリースより)
Delphi Technologies
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