後天性TTPの特効薬
2022年2月10日、サノフィ株式会社(以下 サノフィ)は、後天性血栓性血小板減少紫斑病(以下 後天性TTP)治療薬であるcaplacizumabについて、厚生労働省へ製造販売承認申請したと発表した。
caplacizumabは、血小板凝集を阻害する薬剤で、投与後の再発率も数%、かつ副反応として確認されたのは、便秘と不眠という程度の軽いものであった。
この薬剤は、すでに欧州連合、米国で薬事承認されており有効性の裏付けがされている。
日本では難病に指定
この後天性TTPは、自己免疫性血液疾患であり急速な血小板凝集が起きるが、急性期に適切な治療を行わないと、血小板凝集による血栓肥大化の他に、赤血球の機械的崩壊、腎機能障害、が起こり致死率が約20%に。
何らかの基礎疾患に起因する場合が多く、血小板が凝集、肥大化しないように働くADAMTS13の産生が低下することによって発症するものであり、国の難病に指定されている。
現在、有効とされる治療方法は、血漿交換、ステロイド投与、抗血小板薬投与があるが、今回サノフィが承認申請を行ったcaplacizumabについては治療効果が高く、副反応も小さいとされるため、日本での申請に至った。
(画像はプレスリリースより)
サノフィ株式会社
https://www.sanofi.co.jp/