マレーシアのプラント施設にて初適用
三井住友建設株式会社は9月6日、海外での適用は初となるフルプレキャストコンクリート(スクライム)工法を、マレーシアの石油精製・石油化学プラントの建設プロジェクトにて適用したと発表した。
同工法が適用されたのは、全23工区ある建設プロジェクトのうち三井住友建設が担当した1工区のプラント施設におけるパイプラックの施工にて。
電気・水道・物流網の未整備により
この建設プロジェクトの敷地面積は28平方キロメートルあるが、元はパーム林が一帯に植林されていた地方の農業地域だったことから電気・水道・物流網などは整備されおらず、コンクリートも専用プラントを新設する必要があった。
そこで同社は日本で実績のあるPCa部材を用いたスクライム工法を、マレーシアのパイプラック施設向けに再構築。マレーシア国内にある既存の工場でPCa部材を製造して適用することを提案し、適用となった。
同工法を適用したことで、材料コストは増加したものの、コンクリートの現場打ちがないことや完全無足場工法の採用で生産性が向上。結果、労務費などが削減され、コスト差は生じなかったという。
三井住友建設では、今回のPCa部材を用いたスクライム工法の海外初適用により、海外特有の制約条件を抱えたコンクリート建造物の建設においても、同工法のニーズがあるとみている。
(画像は三井住友建設ホームページより)
三井住友建設ニュースリリース
http://www.smcon.co.jp/2017/090619740/