プロトンポンプをカリウムイオンと競合的に阻害
ラクオリア創薬株式会社は、8月9日、同社が日本において出願していたカリウムイオン競合型アシッドブロッカー「P-CAB」の用途に関する特許について、同日付で特許査定の連絡を受けたと発表した。
「P-CAB」は、胃酸分泌の最終段階を担うプロトンポンプを、カリウムイオンと競合的に阻害する薬剤。次世代の胃酸分泌抑制剤として、期待されている。
新たな食道逆流疾患治療薬としても期待
「P-CAB」は、新しい作用機序の胃酸分泌抑制剤であり、プロトンポンプ阻害剤に代わる胃食道逆流疾患治療薬としても期待されている。これまでのラクオリア創薬の発明により同剤は、消化管機能調整剤または消化管運動賦活化剤としての用途に関する権利が認められてきた。
今回の特許査定では、食間伝播性収縮運動のphase3収縮を発生させる全ての「P-CAB」に対し、ヘリコバクターピロリ除菌薬と併用投与する薬剤としての権利が認められた。ヘリコバクターピロリ除菌の効果と、副作用などの改善が期待されると、同社はしている。
「P-CAB」の知的財産の強化に注力
ラクオリア創薬は2010年9月、CJ第一製糖株式会社(現CJヘルスケア株式会社)との間で「tegoprazan」を含む「P-CABに」ついて、東アジア地域を対象とするライセンス契約を締結。2014年11月には、新たに東南アジアを対象としたライセンス契約も締結している。
ラクオリア創薬は今後も、CJヘルスケアと協力し、「tegoprazan」を含む「P-CAB」の知的財産の強化に注力するとしている。
(画像はラクオリア創薬の公式ホームページより)
カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)の日本における特許査定のお知らせ - ラクオリア創薬株式会社
http://www.raqualia.co.jp/