地中拡翼型の機械撹拌式地盤改良工法
大手建設会社の大成建設は3月28日、既存建屋内から基礎スラブを撤去することなく、直下地盤の支持力向上を図れるように改良を加えた、「WinBLADE工法」を実施工現場に適用したことを発表した。
「WinBLADE工法」は、大成建設が日特建設と共同で開発したもので、地中で開閉することが可能な小型撹拌翼を有する機械撹拌系の原位置地盤改良工法。地表や地中障害物を回避した施工が可能である上、撹拌翼の小型化により、斜め方向の施工など、従来の技術では困難とされていた条件下での施工にも対応が可能となった。
制限を受ける施工条件にも対応可能に
今回、改良されて初適用された技術は、これまで使用した施工機械よりも小型の施工機械を適用、建屋内での低空頭や既存壁近傍など、制限を受ける施工条件にも対応が可能となった。
また、地中で撹拌翼を拡翼状態にした際の地盤切削性の向上や、セメントミルク吐出方向の変更などの改良・施工手順の見直しなどを通じて、従来よりも硬質な粘性土の地盤改良にも対応できるようになった。
同技術が初適用されたのは、地下1階・地上2階の建物補強および増床に伴う建物荷重の増加に対応するための改修工事。建屋内約5メートルの空頭制限の条件下で地盤改良を行い、直下地盤に直径800ミリメートル、最大長さ8メートルの円柱形地中改良体を計8本造成した。
(画像は大成建設HPより)
大成建設株式会社のプレスリリース
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