住宅の居住志向及び、購買等の調査結果を公表
公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会(以下、全宅連)及び、公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会(以下、全宅保証)は、2018年9月に実施した住宅の居住志向及び、購買等に関するアンケート調査(同調査)をまとめた報告書を2019年1月29日に公表した。
不動産の買い時「わからない」61.0%
不動産の買い時に関しては、「わからない」の回答が61.0%でトップとなった。17年度と比較して5.6pt上がっている。「買い時だと思わない」は22.6%で17年度から2.1pt下がり、「買い時だと思う」は16.3%で17年度から3.6pt下がった。
「買い時だと思わない」と回答した理由は、「不動産価値が下落しそうだから」が29.8%でトップ、「自分の収入が不安定または減少しているから」23.1%、「地震や水害などの天災が心配だから」13.7%と続いた。
「買い時だと思う」と回答した理由は、「消費税率が上がる前だから」が45.0%でトップ、「住宅ローン減税など税制優遇が実施されているから」25.3%、「今後、住宅ローンの金利が上昇しそうなので(今の金利が低いので)」13.7%と続いた。
住宅をどこで知って、なにをみる?
続いて、住宅を購入、または賃貸するにあたって重要視する点についての結果だ。
住宅購入時に重要視する点は、「購入金額」が60.0%でトップ。賃貸の場合は、「家賃」が71.8%でトップとなった。購入、賃貸とどちらの場合も、発生する費用に関して重要視されていることがわかる。また、購入において、3番目に回答が多かった「交通の利便性が良い」が、賃貸だと49.5%で2番目に回答が多いという結果になっており、賃貸の方が交通の利便性をより重要視していることがわかる。
また、物件の情報を入手するルートとしてトップになったのは、「インターネット」で67.9%。性別でみると女性がやや多く、世代別では若い年代ほど「インターネット」で情報を得ていることがわかった。
物件の基本情報以外にあると有益だと回答されたのは、「物件の写真」が73.1でトップ。他にも、周辺状況の相場やエリアの年齢層や世帯層の情報が有益だとし、求めている傾向にある。
人間関係が不動産にあたえる影響
住環境に対する考えとして、「親世帯と子世帯が近い距離で暮らせる住環境が良い」が31.7%がトップ、「田舎での生活など自然のある住環境が良い」が30.0%、 「好きな時に転居しやすい住環境が良い」が27.8%と続いた。
近くに住むとしたら「親世帯もしくは子世帯」が63.8%と、他と大きく差をつけてトップであったが、「親戚、友人の近くには住みたくない」と回答したのが15.8%いるため、住環境において親と子の関係性が影響しているといえる。
調査概要と公表の意図
同調査は、2018年9月21日から11月30日にインターネットを通じて実施された。対象となったのは、国内全域の20歳以上の男女で、有効回答数は、18,601件である。
全宅連・全宅保証は、不動産の購入や賃貸の動向、住環境への意識、不動産会社への期待など、同調査で得た情報を広く周知してもらうため、報告書として公表したとしている。
(画像は全国宅地建物取引業協会連合会より)
公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会
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