バス停には人の群れ
ミャンマー最大都市ヤンゴンで16日より「新バスシステム」が導入された。これはヤンゴン市内の慢性的な渋滞を緩和するための取り組みである。
ヤンゴンの地方自治体によると、午前5時から午後9時まで、市の通勤者に約4000台のバスを提供するとのことであったが、初日となる16日はバスの数が足りなく、バス停で多くの人が長い時間バスの到着を待つこととなった。
バスを待つ間、善良な自家用車の運転手が待ちくたびれた通勤者を拾う姿が見られた。また、待ちくたびれた通勤者がタクシーを利用したこともあり、タクシードライバーにとっては恵まれた1日であったようだが、通常以上の料金を請求していたという。
16日の朝、ヤンゴン市北部の郊外から中心部まで通勤したMa Than Aye氏は
「前のシステムではミンガラドン(Mingalardon)に行くのに300チャットだったが、今日、私は700チャット支払った」(FRONTIER MYANMARより)
と、2倍以上の運賃がかかったことに不平をもらしている。
また、新システムの路線は市の中心地を迂回するため通勤時間が倍増したとの声もあり、料金だけでなく利便性の問題も浮上した。
準備不足が混乱の原因か
今回のバスシステムは公共交通システムの改善の一環として導入され、政府は新たな官民パートナーシップを結成するバス会社のグループを管理するためにヤンゴン地域交通局(YRTA)を設立。新システムには8社のバス会社が選ばれたことを発表している。
ヤンゴンのPhyo Min Thein大臣は先週の記者会見で、
「まずバスシステムを変更し、電子決済システムのセキュリティーを引き続き強化し、交通規則が守られるようにする」(CHANNEL NEWS ASIAより)
と述べた。
初日となった16日には約4,000人のボランティアが市内のバス停でバスルート情報を含むチラシを配布し、専用のアプリケーションのインストールを手伝ったという。
ボランティアを監督する地方議員のKo Nay Phone Latt氏は、
「大きな問題は、新システム導入の準備期間が不十分な上、市の中心地を行き来する定期的なバスがないことから、バス停で過密状態となった」(The Irrawaddyより)
と見解を語った。
同氏によると、ボランティア団体が16日に受け取ったすべての苦情を審査し、解決策を探すとのことである。
(画像はFRONTIER MYANMARより)
Traffic chaos, commuter woes as new Yangon bus system begins
http://frontiermyanmar.net/Rangoon Launches New Bus System
http://www.irrawaddy.com/In a first, Myanmar's largest city launches bus network impacting millions
http://www.channelnewsasia.com/