地元材を生かし、エネルギーの地産地消を推進
株式会社洸陽電機は5月17日、愛媛県内子町で小型木質バイオマス発電事業プロジェクト「内子バイオマス発電所」の計画に着手したと発表した。
このプロジェクトは、内子町から土地の貸与を受け、小田原木市場・内藤鋼業小田工場(木質ペレット工場)に隣接した発電設備を設置する計画で、このプロジェクトに必要な資金は地元企業からの出資と、地元金融機関からの融資により調達する計画としている。
また、間伐材・低質材を中心とした未利用木質バイオマス資源を活用した小規模(発電規模2,000kW未満)な木質バイオマス発電事業となり、発電設備には独ブルクハルト社製小型高効率木質バイオマス熱電併給装置6機と、米アクセスエナジー社製バイナリー発電装置1機を採用する。
そして、地元林業事業者から供給される地元産未利用材の燃料原木は、有限会社内藤鋼業で木質ペレットに加工後、発電所へ供給される。このため、関連事業による安定した雇用創出につながることが期待されている。
地元産未利用材だけを使用し、かつ固定価格買取(FIT)制度の適用を受ける発電規模2,000kW未満の木質バイオマス発電は、四国で初めてとなる。
3万kW級木質バイオマス発電設備の発電効率に匹敵
なお、システム全体の定格出力は1,115kWと小規模だが、発電端効率は33%超、送電端効率は30%超となり、これは3万kW級木質バイオマス発電設備の発電効率に匹敵するとしている。
そして、年間発電量は約883万kWhで、このうち送電量は約811万kWhを見込んでいて、これは一般家庭約2,500世帯分の年間消費電力に相当する。発電した電力はFIT制度を利用し、四国電力株式会社へ全量売電する予定とのこと。
同所では、発電効率の高い発電設備を用いるとともに、発電時に発生した熱をバイナリー発電設備で電力として回収することで高い発電効率を実現し、地元の貴重な資源を可能な限り有効に活用するとしている。
(画像はプレスリリースより)
株式会社洸陽電機 プレスリリース
http://www.koyoelec.com/news/release/